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日常のメモをしている

10年間関わってきた「三つの木」というボランティアを卒業した。

三つの木を卒業しました。卒業にあたり、振り返ってみます。

三つの木というのは、正式には合志市が主催している「三つの木の家宿泊自然体験研修」というもので、年に3-4回開催され、小学生4-6年生が4日〜1週間ほど「三つの木の家」通称みつのきとよばれる合志市のログハウス型宿泊研修施設に通いながら集団生活をする、というものです。今回は50回目でした。

この事業は僕が小学生の頃にはすでに13回めを迎えており、人気の事業のため、毎回抽選となっており、僕はこの活動が(何故か)大好きで、毎回応募し、抽選から外れた時も毎回キャンセルを直前まで待っていました。土器を作ったり、火起こししたり、座布団を投げたり、サッカーしたり、留学生と喋ったり、ビデオカメラに夢中になったり…様々な活動をしていました。参加しすぎて指導員さんが言う教訓を一字一句完璧に覚えたり、ウォークラリーのクイズを覚えてしまい、差し替えさせてしまうほどでした。何がそうさせたのかはあんまり覚えていませんが、本当に好きな活動であったことは確かでした。

このような研修の多くでは、施設の先生方が指導をされることが多いのですが、みつの木では「青少年リーダー」と呼ばれる高校生・大学生を中心としたボランティアで研修中の子どもたちの指導にあたります。三つの木の大きな特徴の一つです。調理や行事の内容などまでも、地域のボランティアのサポートのもと行われています。

僕が小学生の時に参加していた時も、この「青少年リーダー」という存在は兄貴・姉貴分のような特別な存在で、年の近い青少年リーダーだからこそ言うことを聞けた部分もあるし、青少年リーダーがいたからこそ楽しいと思うことが非常に多かったです。青少年リーダーと共に羽目を外しすぎて怒られたりしたこともそれはそれで楽しく、いい経験でした。

高校2年生の時に、母がこの「青少年リーダー」の応募を市の広報誌から見つけてくれ、「青少年リーダー」として参加をしました。最初は僕が小学生の頃に青少年リーダーだった人たちが、青少年リーダーを続けており、非常に感動というか、兄貴分だった人たちと同じ役割になる、という不思議な感情になったのをよく覚えています。

それからというもの、今日まで青少年リーダーとして三つの木に行き、子どもたちと遊び、遊ばれ、僕が小学生だった時は、こんなにも迷惑をかけていたのかと猛省しながら、体の限界まで小学生と接していました。今でこそ3泊4日ですが、僕が小学生の時は1週間ですので、非常に大変だったんだろうなぁと思います。

僕は大人っぽい(=老けてる)と言われることが多いですが、根は非常に子供っぽい性格で、子どもに勝負を持ちかけられると、大人げなく本気で挑んで泣かせてしまったり、子どもに言い返されると本気で言い返してしまい、本気で子どもを嫌いになることもあり、学校の先生のように面倒見は良くなく、子どもはあまり得意ではないようでした。

それでも、子どもが全く見ず知らずの人と友達になっていく、もしくはなっていこうとしていく様子を見て、子ども、と思うことをやめ(同時に、自分が大人と思うこともやめ)、友達と思うことにし、毎回たくさんの参加した小学生と友達になっていきました。これは、ある程度年の近い「青少年リーダー」でないとできない芸当であり、他の活動とは違う「青少年リーダー」の意義のように感じています。

僕が小学生だったころの青少年リーダーは、もう先に卒業されましたが、本当に子どもと接するのが上手というか、友達になるのが本当に上手で、どう真似しよう、越えようと思っても結局今回僕が卒業するまでそれは達成できませんでした。今でも家族以上に兄貴・姉貴のような存在であり僕の中でのレジェンドです。

参加側としては、小学3〜6年生(当時小学3年生は日帰りで参加できた)、青少年リーダーとしては高校2,3年生、大学1〜4年生の今日まで、計10年間、つまり人生の約半分は三つの木にお世話になったことになります。月並みな感想ですが、長いようで非常に短く感じる時間でした。これからは東京に出ることになりますが、参加側としても、リーダーとしても心から誇りに思える活動であり、みつの木はこれからも僕の帰ることのできるもうひとつの家であります。